８人の女たち

8人の女たち デラックス版 [DVD]

オゾン流、密室劇。
同性愛も、あるヨ。

1950年代のフランス。雪に閉ざされた大邸宅で、その家の主人が何者かに殺された。クリスマスを過ごそうと集まった家族は、メイドも含めて、8人全員が女。犯人はこの中にいるかも…と、彼女たちはお互いを探り始めるが、どの女たちもトラブルを抱えており、誰が犯人でもおかしくなかった。

テレビ画面、女優陣のいやに紅い唇ばかり目で追ってしまう不思議。
タイトル通り、濃い女が８人も出て来ます。
殺された主人を囲む８人の女です。
この８人全員が犯人に思えて、８人全員が犯人では無いような気がする。
話が進むにつれ暴かれていく秘密が、時に疑いを抱かせ、時にそれを晴らす、かと思ったらまた疑惑が生まれたり…で、最後まで疑心暗鬼の状態が続きます。
その人間ドラマが中々に秀逸。
ミュージカルの要素を交えた心理描写はフランクで分かり易く、テンポの速さに反して事実関係も素直に呑み込める。
（個人的には）その辺りの描写の巧さも光ってるなぁと。

カトリーヌ・ドヌーブ始め、出演者も絢爛。
衣装も舞台も流石に力入ってるけど、一つの映画としても普通に優れてると思う訳で。
どうですか、兄さん。
是非にもどうぞ。
※レズシーンを警戒して、親御さんと観るのだけは止めようネ!!（弟くんは、凄く気まずい思いをしたヨ）