シナリオライター★松本マリコの課題


オセロ松嶋主演の文字通り、新人シナリオライターの松本マリコの物語。

行きつけの喫茶店で、マリコのパソコンとある男性客のパソコンが間違って入れ代わってしまい―。


「恋愛対象じゃなくたって失いたくない人はいる」

恋人と渡米し遠くへ行ってしまうレズビアンの親友。


「楽しくないと分かってた。でも、誰かとランチを食べたいときもある。それは私が30代のシングルだから…。そういう自分の都合に付き合ってもらうには、相手の都合にも合わせなきゃいけない」

同じく30代独身の女友達のウザイ、腹が立つ言動にキレたい衝動に駆られても、それを脳内で踏み止まるマリコや、どこか本音を隠した友人との付き合い、日々の中でのマリコの本音や思いに共感どころが多かった。


「もし、自分のことを全て理解してくれる相手が現われたら…」

パソコンが入れ代わってしまったことから始まる、顔も名前も知らない持ち主の男性とのメールや電話だけのやりとり。シナリオを通して見透かされるマリコ

目の前の優しい男よりひかれる。

「しなかった後悔より、した後悔」

自分の気持ちに素直に。才能に対する思い。感化される創作意欲。

シナリオライター松本マリコは駆け出していく。

最後は少しほろっと…

数cm後ろの彼の温もり。

30代、独身、ヘビースモーカー、酒飲み…シナリオライターとして生きるそんなマリコの姿に、少し軽快な気持ちになれるかもしれない。